ヨーロッパの機関投資家にはDeFiは人気?
xWINのセールス、マーケティングチームは日々、世界中の機関投資家、金融機関とミーティングをしています。その中で一つのトレンドに気づきました。
それは、ヨーロッパと東南アジア、特にシンガポールの機関投資家、金融機関は、DeFiに対する興味関心が高いということです。ヒアリングベースで聞いてみたこと、調査してみたことをまとめてみました。
■ヨーロッパは暗号資産取引が盛んである
中央・北部・西部ヨーロッパは、世界最大の暗号通貨経済を持っています。取引量においては世界の25%を占めているとも言われています。ヨーロッパの投資家は伝統的に保守的とされていますが、一方で、スイスやイギリスなど、ブロックチェーンのテクノロジーをいち早く金融に活かす国々も多くあります。
■機関投資家にとって魅力的なマーケット
機関投資家は、投資可能な十分な流動性が必要です。現在、DeFiへの資金流入もされて、規模にはよりますが、機関投資家の投資に耐えることができるようになってきました。利用可能なデリバティブの範囲も拡大しています。暗号資産投資信託、暗号資産先物、スワップ、オプションを提供するプロトコルも出てきて、投資への選択肢が拡がりました。
■銀行の利率の低さ
保守的とされるヨーロッパの投資家が高いボラティリティのトークンに賭けている理由は、ヨーロッパの銀行業界の利回りの低さです。ヨーロッパでは銀行預金からの利回りが一般的であり、インフレーションよりも高い利率を支払う口座は流動的な投資と見なされます。しかし、ここ数年でこのような利回りを得ることは難しくなりました。ヨーロッパの機関はこのような手段では、高い利回りを取るのか難しく、DeFiプラットフォームを運用するところが出ています。多くのDeFiプラットフォームは安定しており、EUのインフレ率を大幅に上回る利回りを提供しています。
■新しい技術に対する抵抗の低さ
ヨーロッパは、歴史的に、ITへの志向が高いことは知られています。そのため、多くの金融機関、機関投資家は分散型金融を脅威ではなく機会と見ています。特にスイスにおいては、株式の信託、フランスにおいては不動産のトークン化など、さまざまなことが進んでいます。
■小国の集まりであるゆえの危機感
スイスやルクセンブルク、フィンランドなど小国ゆえの危機感があります。新しいことへ積極的に取り組んでいくことが、国の生き延びる方策として、ブロックチェーンを取り込んでいます。xWINは、スイスのMAMAというブロックチェーン協会に所属していますが、この協会は、伝統金融と次世代型金融との融合を図るために作られた団体です。
今後の動きに注視していきたいと思います。